合成洗剤であれ、ナチュラル洗剤であれ化学を利用して掃除をしています。汚れを中和して分解するという概念はナチュラルなものを使う掃除でも等しく効果を発揮します。 ゴシゴシこすって力を入れても落ちない汚れは、そもそも汚れの性質に洗剤が適応していないだけ。当然のように自然に還っていくナチュラルなものを使っても、洗浄力と言う点で、きちんと化学は発揮されます。
気休めではなくしっかりとクリーニングできることを証明してくれるのです。 化学の応用は自然界にも優しく適応されます。
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おおまかな汚れの分類
その汚れはアルカリ性なのか酸性なのか
家の中の汚れは酸性かアルカリ性の汚れがほとんどです。汚れのpH。たったこれだけのことを意識するだけで汚れに応じた洗剤をチョイスしやすくなります。
汚れのpHと反対のpHを持つナチュラル洗剤を選ぶことで中和を促し、驚くほど効果的にそして効率的に汚れを落としていくことができるというわけです。
さらに洗剤のpHがどの位置にあるかで洗浄力の強さが把握できます。
その他の汚れと混合汚れ
さらに加えて匂いやカビ、そしてホコリやゴミです。さらにこれらの汚れが複雑に混ざった汚れもあるでしょう。 また、日にちを置いて蓄積された落ちにくい汚れには、重曹パウダーをそのまま振りかけて研磨効果を狙った使い方をすると汚れも落ちやすくなります。
相性の良い洗浄剤と汚れの簡略図
汚れのリストアップ
汚れの種類は数えてみれば大した数ではないことが見えてきます。どんな汚れでも、ナチュラル洗剤でまかなえてしまえます。
代表的な汚れの種類と性質をリストアップしました。家の中の汚れは圧倒的に酸性の汚れが多いので、アルカリ性の洗浄剤の出番が多くなります。 これらの基本をもとにナチュラルクリーニングを応用していきます。
酸性の汚れ
家の中のほとんどは酸性質の汚れが大半。油汚れを筆頭に、皮脂汚れや湯垢、食べ物汚れ、泥汚れ、血液の汚れ、衣類の汚れなど。アルカリ性の洗浄剤でクリーンアップ。
- 油汚れ
- 食べ物の汚れ
- 湯垢
- 皮脂汚れ(手垢など)
- 泥汚れ
- 血液の汚れ
- タンパク質汚れ(食べこぼし、排水溝のヘドロ、カビなど)
- ヤニ(タール)汚れ(お香やキャンドルによるものも)
アルカリ性の汚れ
家の中でアルカリ性の汚れはとても限定的。トイレの尿石や浴室の水栓器具や鏡などにつく水垢などが代表的です。水道水を使うものはミネラルが蓄積(カルキ汚れ)しやすいので、酸性の洗浄剤(クエン酸)でクリーンアップ。
- 尿石
- 水垢
- 石鹸カス
- カルキ汚れ(電気ポットなど)
ニオイ
匂いにもアルカリ性、酸性があります。それぞれ反対の性質の洗浄剤で消臭。またホコリが匂いの温床になっている場合もあるので、ホコリをマメに取り除くことも匂い対策の一つ。
布も匂いを吸着させるので匂いの性質によって効果的な洗浄剤をピックアップしましょう。洗えるものは洗ってしまえば楽に消臭できます。雑菌による匂いにはアルコール水が効果的。
アルカリ性の匂いにはクエン酸水が効果的
酸性の匂いには重曹水かセスキ水が効果的
- 生ゴミや腐敗臭
- 汗や皮脂臭
- 室内の生活臭
- 動物の匂い
ほこり&ゴミ
ホコリは中性の汚れ。繊維や砂などが蓄積したもの。匂いの発生場所であることも。 カラ拭きなどでさっと拭き取れば掃除は簡単です。
菌が繁殖しやすい場所でもあるので、ホコリをとった後に、アルコール水などで拭くのも効果的。マメにホコリはとるようにしたいところ。
カビ
カビに関しては、予防することがナチュラルクリーニングでは大切になります。できてしまったカビは重曹などでこすり落としたりすることである程度は除去できますが、深くまで入り込んだものは落としにくくなります。
キッチン、浴室などの水回りはもちろん、クローゼットやシンクしたなど、湿気が困りやすい場所はカビが発生しやすくなります。結露が発生しやすい室内側の窓もアルコール水などで除菌&防カビを兼ねたお掃除がgoodです。何かとアルコール水にお世話になります。
カビは微生物によるものなのでタンパク質汚れの一種。お風呂やキッチンなどの水が流せる場所では、過炭酸ナトリウムが活躍。
混合汚れ
特に油を使う場所などで蓄積される汚れ、こびりつきなどもその一つ。ほこりなども混ざり合ったものは匂いの発生源にもなります。
重曹など研磨効果が期待できるものを使えばクリーンアップも効果的。溶解作用のあるアルコール水も重宝します。
また、バスタブなどは水垢(アルカリ性)と湯垢&皮脂(酸性)など、アルカリ性と酸性の汚れが混合していることも。クエン酸や重曹を併用して掃除をすると効果アップ。