酵素と言えば、美肌や腸内環境の改善、ダイエットサポートなどなど嬉しいことがたくさん。基礎体温や基礎代謝のアップも促してくれる健康をサポートしてくれるものとして知られています。内側から美を引き出す酵素をジュースにして楽しめたら最高です。
酵素ジュースは野菜やフルーツを砂糖を使って発酵熟成させて酵素をたくさん引き出されて作られる濃縮液体のことを言います。乳酸菌やミネラル、ビタミンも豊富で保存も2年程度までできるものが自家製で簡単に楽しめます。
毎日たくさんのフレッシュな野菜やフルーツから酵素を取り入れるのがもちろんベストですが、ジュースとして楽しめれば一石二鳥ということで酵素ジュースづくりを楽しむのも暮らしを彩ります。
酵素ジュースづくりは砂糖をたっぷりと驚くほど使いますが、これは発酵の過程で無害化すると言われています。
「砂糖に含まれるショ糖は発酵によって分解され、ブドウ糖になる」という意味で無害化と言えるので、飲みすぎればもちろん害にはなります。一度にたくさん飲むものではないので、酵素ジュースを自家製で取り入れたいのならば気にすることはないレベルの話だと思って大丈夫です。
私も最初に作ったときは、砂糖の量になんだか不安になったりしたんですが、それよりも自家製だからこそ、失活していない酵素を取り入れることができるというメリットの方が大きいのかなと。
酵素という観点はもちろんですが、ぎゅっと旬の素材のエネルギーを濃縮したエキスが作れるということそのものが、素敵なことだと思っています。作る工程も楽しいです♪
材料と道具
ガラスジャー(1ℓ~1.5ℓくらいのもの)
かき混ぜる工程があるので、口が小さすぎると仕込みづらいので注意です。発酵過程も観れるので透明のガラスジャーを選ぶと楽しいと思います。大家族でたくさん仕込みたいなら5ℓくらいのものでも。その分材料もたくさん必要になります。
いろいろな旬の果物or野菜(600g~750g程度)
選んだガラスジャーの体積から40%~50%くらいの分量が仕込みやすい目安です。根菜や果物類などがメインの場合、切り方によっては入らないこともあるので、40%くらいが仕込みやすいですよ。
(例:1.5ℓのガラスジャーで600g~750gくらい)
このページで紹介している酵素ドリンクは秋~冬に旬を迎えるいろいろな柑橘類でつくりますが、一種類でもOKです。いろいろな種類を組み合わせると、複雑な風味が楽しめるのが良いのです。
みかん、ゆず、かぼす、すだち、れもん、きんかん、などなど650g用意しました。(へたなどをカットすることを考慮した分量です。)
もちろんいろいろな野菜や根菜類、ドクダミなどの野草やラベンダーなどのハーブなど、季節に合わせて材料を変えて楽しめます。食用になるものはもちろん、薬用に用いられる植物などを使ったりして、メディカルな側面も意識した酵素ドリンクも楽しめます。
春はどくだみ、よもぎ、たんぽぽなどの野草をベースにしてデトックス効果の高いメディカルな色が強い酵素ジュースを作ったり、
夏はキュウリやスイカなど、ウリ科の野菜をベースにして火照った身体をリフレッシュさせてくれる酵素ジュースとか、
秋はさつまいもやにんじん、かぼちゃなどの根菜類、玄米やひえなどの穀物をベースにリンゴをブレンドして医者いらずの酵素ジュースとか良いですね。
基本的には旬のものを1種類以上は取り入れて季節にそった酵素ジュースを作ることを意識すると良いです。その時期の心と体を調和させるという意味で酵素ジュースを取り入れるなら、とても大切なことです。また、国産や無農薬のものを積極的に取り入れるようにしたいですね。
グラニュー糖(素材の重量の1.1倍の量)
(例:ここでは、600gの素材に対しての量なので660g)
基本的な比率は果物(野菜)類と砂糖が1:1.1にするのが基本だとされているようです。
砂糖は少なすぎると発酵しにくいのはもちろんアルコールになりやすいとのこと。ただ、1:1からでも一応適応の範囲内ではあるようですが、やはり1:1.1が最もベストな比率とされているので、それを守って作っていきたいと思います。あくまでも酵素ジュースを作りたいのであれば、1:1.1が基本です。
経験上、多い分には失敗したことはないので、あまり気にしすぎずに気軽に作りましょう。
上白糖かグラニュー糖が選択肢になります。ショ糖の割合が99%を占めるグラニュー糖が最も効率的な発酵ができるのだそうです。このショ糖が植物の成分を壊さずに、酵素を引き出してくれると言われています。
白砂糖の害を知っている人からすれば、せめて甜菜糖やきび砂糖などの精製されていない茶色い砂糖を使いたくなるところなのですが、それでは発酵も味もあまり期待できないものになってしまうこともあるとか。
発酵しないわけではないですが、ミネラルやそのほかの成分が邪魔をしてしまって、求めている酵素ジュースにはならないことも。それでも甜菜糖やきび砂糖を選ぶ場合は少し量を多めにしないと失敗しやすいです。ショ糖の割合が少ないので)
どうしても気になる場合は、甜菜糖から作られたグラニュー糖があるのでそれを選択するのも良いと思います。発酵の過程で白砂糖の直接的な害はなくなるとは言われています。(たくさん飲んでいいという意味ではない)
乳酸菌 1g~3g
乳酸菌は発酵をスムーズに確実に行うためスタートダッシュみたいな役割。なくても発酵はできるので、いれなくてもOK。補助的に乳酸菌を入れて作ると腐敗や失敗が少なくなります。サプリとして売られている乳酸菌カプセルの中身を使ったり、粉末でも流通しています。発酵促進剤としての役割です。
工程
ガラスジャーは煮沸消毒して清潔な状態にしておきます。
用意した材料を良く洗います。無農薬や自然栽培、自家栽培のものならベストですが、なかなか入手しずらいことも多いと思います。
果物は特に農薬だけではなく、防腐剤なども多いので、それらを取り除く作業が大切です。
農薬や防腐剤を取り除いてくれるアイテムがあるので、利用すると良いです。
洗ったら水気を切りペーパーなどでふき取って、皮付きのままカットします。傷んでいる部分は取り除き、果物や根菜類なら5mm程度の厚さが仕込みやすいです。野菜や野草(ハーブ)類なら4~5cmくらいのざく切りで。ただし、柑橘類は苦味が出やすいのでマイルドにしたい場合はある程度皮を剥くと良いです。
ガラスジャーの中にグラニュー糖100g程度入れ、その上に果物類を100g程度入れます。清潔な素手で仕込んでいくと手の常在菌によって発酵が促進されます。仕込み手のエネルギーや思いが仕上がりに影響するのが、面白いところ。何事もですが。
この作業を数回繰り返してミルフィーユ状に。回数に決まりはないですがグラニュー糖と果物がまんべんなく混ざるようにするために5回以上はやったほうがいいです。一番最後にグラニュー糖で覆いつくすように分量を考えながら仕込んでいきます。乳酸菌パウダーを入れる場合はこのタイミングで。
瓶の口は密閉はしません。ほこりが入らない程度に半分空いているような状態にしておきます。不織布やガーゼなどを当ててゴムで止めるなどするのも良いです。
発酵は温度が低いと進まないので、冬場は特に暖かい部屋に置くようにします。20度前後の室内温度が理想的です。特に冬場限定の話になりますが、ガラスジャーを温めてから仕込んだり、余裕があれば、時々湯煎(40度前後)しながら置いておくと発酵がスムーズです。他の季節はそれほど気にせずに作れます。
仕込んだ次の日以降、1日1~2回スプーンなどでかき混ぜます。天地返しするように底の方からまんべんなく。発酵の過程を見てるだけでも楽しくなってきます♪
だいたい1週間~2週間(特に冬は3週間くらいでも)が発酵期間の目途です。材料が浮いてきて混ぜるときに気泡が出る様になったら発酵完了と言えます。
発酵が完了したら、ザルなどで濾します。絞らずにゆっくりとこすようにするのがベストです。
濾した液体は、煮沸消毒した清潔な瓶に入れて保存します。酵素は生きていて発酵は日々進んでいくのでガスが発生します。蓋は緩めておくか時々ふたを開けてガス抜きをします。保存は直射日光の当たらない冷暗所で常温が基本です。夏場は冷蔵庫が安心かな。
濾して残った果物や野菜類はコンポスト化したり、刻んでパン生地に入れたりして活用します。
特にフルーツ類は110℃くらいのオーブンでじっくり乾燥させて(片面15分~20分くらいを両面に)、ドライフルーツとして食べたりも。冬なので、お日様に当ててドライにするのも簡単です。柑橘類は余すことなく使えます。
飲み方&アレンジ
ジュースと言っても、濃縮タイプなので水や炭酸水で5~10倍に薄めて飲むのが基本です。
糖が多くカロリーは高めなので、毎日何杯も飲むのはあまりよくないです。一日1杯~2杯を目安に飲むと良いかと。私はたくさん飲みたい時は15倍くらいに薄めて飲んでます。柑橘類の酵素ジュースは美味しくて飲みたくなってしまうので。
原液の場合は大さじ1~2くらいを基本として、朝にヨーグルトなどにかけてシロップのようにしたり、豆乳などに混ぜて飲むのも美味しく飲めます。
他にもスイーツづくりで使ったり、ドレッシングに少量混ぜてみたり、工夫次第でおいしく酵素を取り入れることができます。
冬場などで温かくして飲みたい場合は、50℃程度のお湯を注いで作るようにします。60度以上を超えると酵素が失活してしまうので、自家製でつくった酵素ジュースの恩恵が味わえません。
気を付けたいこと
腐敗か発酵かを確認する最も簡単な方法は匂いです。発酵は酸っぱい匂い、腐敗は嫌なアンモニア臭がします。腐敗したものを飲むと当然、危険なので確認しながら飲むようにします。
ただし、糖の濃度が高いので果物類と砂糖の比率を間違わなければ、それほど失敗することもないと思います。1年くらいは美味しく飲めるようですが、そのあとはアルコールやビネガーになっていきます。
自分でいろいろためしてオリジナルの酵素ドリンクをつくって楽しめます
季節に合わせて様々な食材を組み合わせれば、多種多様な酵素ドリンクが作れます。スムージーづくりの要領で材料をイメージしながら自分なりのオリジナルを楽しめます。最初は果物メインで組み合わせて、慣れてきたら青菜や根菜類をつかっていろいろと試してみると良いと思います。野草やハーブ類などの出番も多くなりますね。
個人的にはシンプルに季節に合わせて旬のものを組み合わせて作るのがベストだと思っています。大地のエネルギーを暮らしに調和させると考えれば、それぞれの季節の実りの特徴を知っておくということも大切なポイントのように思います。