ナスタチウムの概要
学名 | Tropaeolum majus |
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科名 | ノウゼンハレン科・ノウゼンハレン属 |
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和名 | キンレンカ、ノウゼンハレン |
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別名 | インディアンクレス |
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花言葉 | 「愛国心」「勝利に勝つ」「困難に打ち勝つ」 |
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開花期 | 5月~11月 |
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使用部位 | 葉・花・果実(種子) |
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原産地 | 南アメリカ・コロンビア |
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草丈 | 30cm~100cm |
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エディブルフラワーとして親しまれている代表的なハーブのひとつ。葉はほのかにスパイシーでクレソンにも似た芳香を感じさせます。
花は癖がないマイルドな味わいです。果実(種子)は わさびに似た辛味があります。 黄金色やオレンジ色の花弁や、蓮のような葉のビジュアルは鑑賞性も高く、花もたくさん咲かせてくれるので欲張りな栽培ができます。 インパクトとしては彩りが綺麗で快活な印象を抱かせる植物です。
ビタミンC、鉄分が豊富で美肌のハーブとしても嬉しい存在。蔓性で生育は旺盛なのでラティスに絡ませたり、お庭のアクセントにするのも素敵ですね。
夏の緑のカーテンづくりの選択肢にも。ハンギングに仕立てても美しい。 花壇や寄せ植えにも活用してポタジェガーデンを作るならメインに迎えたい選抜ハーブと言えそう。
ナスタチウムの種類
品種としては80種類くらいが確認されているとされますが、一般的に名称は「ナスタチウム」として流通してます。 最もメジャーで、種子の流通も多いのは花の色が暖色系の黄色~オレンジのナスタチウム。
他にも、「ミルクメイドナスタチウム」と呼ばれるクリーム系の色彩の花を咲かせるものや、葉に斑が入る「ナスタチウムアラスカ」と呼ばれる品種も。つる性や矮性のもの、グラデーションや白と赤のコントラストがはっきりとした色合いの花びらを持つものなど、ほんとに多様なビジュアルがあります。
花の色は咲くまで断定できない状態で売られているものもあるので、イレギュラーなナスタチウムとの出会いを楽しむのも素敵。
ナスタチウムの主な薬効作用
整肌、鎮静作用
ナスタチウムの主な適用症状
肌荒れ、貧血
ナスタチウムの使い方の参考
料理に
花も葉もフレッシュなままサラダに散らして食べられます。やっぱり一番フレッシュなままいただくのが贅沢なハーブと言えそう。サンドウィッチにすれば、ビジュアルも味も楽しめる贅沢な演出ができそうです。
基本的には花は使う直前に収穫して萎れないように。冷水につければシャキッとさせることができます。 種をすりおろせば、わさびのようなスパイシーな香りが立つので使い道は広いです。マヨネーズに混ぜたり、ディップやパテにも応用が利きそうです。
ティーに
ドライにした種子を煎じたティーは気管支炎や喉の痛みを抑える効果も期待できるとされます。
その他
果実は香辛料として活用することができます。フレッシュなままの果実はビネガーに付けてピクルスにします。ケイパーのように用いたり、ドレッシングにいれても。 煮出した液体(花・茎・葉全部OK)をトリートメントとして活用すると髪質の改善や美しい髪を保つサポートをしてくれるそう。
ナスタチウムの育て方と収穫
https://linobase.org/herbswitharoma_category/herbofupbringing
好む環境
熱帯の高山気候を好む。一定して温かい気候を好むが高温多湿は苦手。寒暖の差がなくなる初夏からが日本ではよく育ち、日本の夏は少々苦手と言える。
暖かくて涼しいという気候が一番好きなので、日本の秋の気候は好むと言えるが寒さは大嫌い。日本で育てると気難しい印象を感じさせる。柔らかい光が降り注ぐ涼しい場所がナスタチウムのお気に入りの場所。
種蒔き
種蒔きに適した時期は3~5月。嫌光性種子なので、種を蒔いたらしっかりと土を被せるようにする。ちょっと寒さが残る3月下旬くらいでも発芽するので早めがおすすめ。(夏には大株にするほうが越しやすいため)
ポット(セルトレーやポット)1枠に2~4粒蒔いて、発芽した後、本葉が2~3枚になったところで、1本に間引き1株とする。 発芽率は高く種子からの栽培は容易なので直播きもグッド。発芽して混み合ったら適度に間引く。最終的には株間30cmほどに納める。
定植
植えつけ時期は4月~6月。秋植えの場合は露地での冬越は無理なので注意。株間は30cmが目安。鉢植えの場合は4~5号鉢に1株が目安。夏前になるべく早めに植え付けて定着させておくことが大切。
土
排水性が高めのバランスが良い肥沃な土。ハーブ培養土、野菜培養土、花用培養土などでOK。 少々、赤玉土や桐生砂などを加えて排水性を高めると良い。
肥料
有機堆肥や有機肥料をしっかりと混ぜ込んで元肥とする。窒素肥料が多すぎると花つきが悪くなるので、米ぬかをベースとしたボカシ肥を少量追肥すると良い。もちろん有機堆肥を追肥としても。
日当たりと場所
とにかく日光が降り注ぐ場所で育てることが大切。日陰やジメッとしやすい場所は花芽も付きにくくなり、葉も美しく育たたない。風の滞らない場所で比較的乾燥しやすい場所が良い。ただ、夏の直射日光は避けて適度な遮光を。
水やり
多湿は株が弱るので メリハリを付けて与える。常に湿った状態の梅雨の時期などに多湿で弱ると葉に斑点がでやすくなったり、すぐに徒長するので乾燥気味に。土の表面が乾いたらしっかりと鉢底から水が溢れ出てくるまで与える。
病害虫
目立った虫もあまり気にならない。日頃から自然農薬などで対策しておくに越したことはないが、乾燥しすぎるとハモグリバエやハダニが発生するので特に高温期には葉水などをして予防する。
夏に意識したいポイント
耐暑性はあるとは言えず、多湿には弱い性質がある。蒸れ防止も兼ねて間引き収穫しながら、鉢植えの場合は風邪のそよぐ半日陰の場所に移動することを忘れずに。少々乾燥気味で夏を乗り越えたい。仕立て方によるが切り戻して秋にまた楽しむのも手。
冬に意識したいポイント
耐寒性はないので、秋植えなら室内で管理。 一年草なので、種子をつければ枯れる。種子をとってまた春に備える。こぼれ種でも増えるので、地植えならお礼肥として完熟堆肥を敷いておけば春にまた出会える。
収穫
種を蒔いてから60日以降からが収穫の目安。葉は使いたいときに随時収穫。伸びた茎を残すと美しくないので、茎も一緒に収穫するように意識すれば、手入れも兼ねられる。 花も観賞しながら咲き始めたら摘み取って収穫する(使いたい直前に)。種も収穫したい場合は花を残しながらバランスよく。
※1年草だが、花(種子)を付けていない茎であれば、挿し木や水さしでも増やすことはできる。種からでも増やすのは簡単。
※花もこまめに摘むと花数が増えるので、放置せずにどんどん収穫するか、花ガラに気づいたらこまめに手入れするのがグッド。
※本葉が5~6枚の頃主枝(茎)を摘心すると、横に広がるように脇芽がでてきて、株のボリュームがでる。特に草丈を抑えたい場合は意識して。
※葉に斑点が現れたり、黄色く変色してきたら放置せずに摘み取って広がらないように手入れを。
ナスタチウムのよもやまエピソード
風味がクレソンに似ているため、英名ではガーデンナスタチウムと名付けられたそう。クレソンの学名が”ナスタチウム”ということから、「庭で育つクレソン」の意味らしいのですが、なんとも紛らわしい感じもします。
コンパニオンプランツとしてとても期待できる植物で、益虫であるテントウムシを呼んでくれたり、逆にアブラムシやカメムシなどの害虫とされる虫は寄せつけないと言われます。害虫がつきやすいアブラナ科やナス科をはじめ、マメ科の植物とも相性が良いとされるので積極的に用いて有機的なガーデンづくりをサポートしてくれます。