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バジルの紹介と育て方。効能や使い方の参考も。

バジル

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バジルの概要

学名Ocimum basilicum
科名シソ科
和名目箒(メボウキ)
別名バジリコ、スイートバジル
花言葉「幸運」「 好感」 「神聖」 「高貴」 「希望」 「憎しみ」 多くの逸話が多くの花言葉を生んでいるようです。
開花期7月~9月
使用部位主に葉、種子
原産地インド、熱帯アジア
草丈30cm~90cm
日本では一年草扱い

西洋ハーブのメジャー的存在。ハーブの王様とも称され、数々のジンクスや歴史的にも多くの逸話が残されています。トマトとの相性は抜群で、特にイタリアでは定番のハーブで多くの一般家庭で当たり前のように栽培されています。イタリア語由来ではバジリコと呼ばれます。βカロテンやビタミンEなど活性酸素を除去し抗酸化もサポートする成分が含まれています。

スパイシーでありながら甘さも感じさせる香りはクローブにも似ていて、摘むだけで空間に一気に広がり、芳香欲をすれば、頭痛緩和やリフレッシュにも最適。やる気も引き出してくれます。150種類程ともいわる多くの変種があり、 香りや葉の色の違いも個性的で楽しませてくれます。

特に多く栽培されているのはスイートバジルで、単にバジルという場合はこのスイートバジルを指します。 原産はインドで特にホーリーバジルという品種はヒンズー教では神に捧げる神聖なハーブとされています。アーユルヴェーダにも欠かせない薬草の一つです。

バジルの種類

スイートバジル以外にも、レモンの香りを持つレモンバジル、葉は紫色、花はピンク色のダークオパールバジル 、 縮れた大型の葉をつけるレタスバジル、エスニック料理に合うタイバジル、金運を呼び寄せるジンクスを持つブッシュバジル。

他にもライムバジル、 ホーリーバジル 、シナモンバジル などのように挙げたらきりがないくらい栽培品種が豊富。見つけたらいろいろなバジルを栽培するのも楽しそうですね。

イタリア南部にだけ定着したとされるバジリコ・ナーノ(ブッシュバジル)はこんもりとした生長姿が特徴で最近は日本でもよく栽培されています。

バジルの主な薬効作用

抗酸化、消化機能活性化、鎮静作用、自律神経調整。

バジルの適用症状

神経痛、頭痛、食欲不振、消化不良、気分の落ち込み。

バジルの使い方の参考

料理に

なんと言ってもスパイシーで甘く、さわやかな香り高い葉が食欲を増進してくれます。ピザのトッピング、ペストジェノヴェーゼソースは定番です。盛り付け時にサッと散らすだけでも華やかに。

ソースを作り置きをしてパスタソースやスープのアクセントとして楽しめます。 トマトとの相性がいいので、サラダ、マルゲリータピッツァのトッピング、トマトの煮込み料理などに。

パセリと合わせるとピリッとした風味を醸し出すので、よりスパイシーな味わいに。香辛料なしの優しいスパイスにもなります。 水を含むと30倍に膨れるバジルシードはデザートづくりの材料に最適です。

ティーとして

芳香浴やハーブティーに。リラックスを促しイライラや不安を鎮静させてくれます。その際は香り高いフレッシュバジルを使うのがいいです。レモンバジルやシナモンバジルなど、香り豊かなバジルはなお、ブレンドティーとしておススメ。紅茶や緑茶に加えて個性的なティータイムを。

防虫対策としても

バジルにはシネオールという成分が含まれ、この成分は虫が嫌います。観葉植物として置いておくだけでも虫除けに。トマトと一緒に植えて、コンパニオンプランツとして栽培すると害虫対策にもなります。

保存のコツ

バジルは、すぐに黒くなりやすいので、使うときに摘むのが望ましいです。冷凍するならバジルペーストを作ってからの方が◎。そのまま保存する場合は水分をよくふき取って密閉容器に入れ冷凍庫に。

多量に収穫できる夏などに、乾燥バジルやバジルオイル、バジルビネガー、バジルソースにしてストックしておくと一年中楽しめます。日陰干しだと風味は落ちますがドライハーブとして保存するのも選択肢の一つ。

バジルの育て方と収穫

https://linobase.org/herbswitharoma_category/herbofupbringing

種からも簡単に栽培できる。生育適温は25℃から30℃で寒さには弱く、霜が発生すると発芽しない。発芽湿度が高いので春の終わりくらいに蒔くのが適している。1ポットに4~5粒を目安に蒔き、好光性種子なので、土は薄めに被せる。本葉が出たら一本に間引いて育苗する。

地植えなら株間を30cm~40cm程開けて蒔くと大きく茂る。

湿度や温度を管理しやすくなるので、苗床を確保して育苗し定植するのが育てやすいと言える。 苗は4月の下旬くらいから流通し始める。夏場はスーパーの野菜売り場でもよく見かけるようになる。

苗からの定植も地植えの場合は30センチ間隔で。鉢植えの場合は15cm間隔くらいで。5号鉢(直径15cm)なら一株。定植時期は4月~6月。

 肥沃な土壌を好む。比較的多湿を好むので水はけとのバランスは大切。水はけが悪すぎるのもよすぎるのも良くない。一般的な腐植質のハーブ用の土に気持ち多くの腐葉土を混ぜ、赤玉土などの水はけを調整する土は気持ち少なめにするのがよい。

肥料

特にプランター栽培の場合は肥料切れすると生育が悪くなるので、肥料はたくさん与えた方がいい。栄養をたくさん欲しがる性質。収穫ごとに追肥するといい。

日当たりと場所

日光を好む。夏の直射日光にも比較的平気で耐える。が、葉焼けや葉が硬くなるので適度に遮光を。厳格に意識しなくても育てやすい。

水やり

夏は特に水やりは欠かさない。水切れには特に注意。ただ、株元が常に湿っているのは多湿を好むとはいえ株を弱らせる原因になるので、表面が乾いたらそのタイミングで。大体の場合、夏なら同じルーティンで乾いていることが多い。春先や秋口は温度も低いので、夏よりは控えめで。

病害虫

特に目立った害虫は少ないと言われるが日本の気候ではヨトウムシやベニフキノメイガなど一般的な虫は油断するとやってくることも。日ごろから自然農薬などで対策したり、トマトとの混植なども検討して。乾燥によるハダニ等にも気を付けたい。

夏に意識したいポイント

夏は収穫を兼ねて一気に半分ほどに切り戻すのがよい。害虫対策も兼ねて。生育の刺激にもなり、株の更新ができるので秋まで2度目の収穫を楽しめるくらいに育つ。

冬に意識したいポイント

日本では特に一年草として扱われ、15℃以下になると生育が悪くなり、耐寒性は期待できない。種が取れる場合は秋に種をとって、来春また楽しんだ方が手間がかからない。

暖かい場所なら冬越もできるので、温室や暖かい部屋を保っていられる環境なら可能。乾燥と寒さに弱いので湿度と温度を高く。※アフリカン・ブルーバジルなどの品種は多年草で0℃以上で冬越できる。

収穫

6月~10月の初夏から晩秋が収穫時期。苗を定植してから1か月弱で収穫できる。草丈20cmくらいから。 敵心を兼ねて収穫すると良い。 花が咲くと風味は強くなるが葉は硬くなる。咲き始めの時期が最も香り高く柔らかい葉が収穫できる。

柔らかい葉の収穫を長く楽しみたい場合は花穂は摘む。種をとりたい場合は、花を咲かせる株をいくつか確保する。開花期は7月~9月。

※たくさん収穫出来るように育てるコツは先端の敵心を適度に 繰り返すこと。側枝を増やし、こんもりと育てると栽培効率も上がり収穫量も上がる。収穫をその都度楽しみながら脇芽をどんどん増やすのがポイント。

※敵心した枝や茎は夏の生育期は水差しや挿し木で簡単に根が出る。株分けや株の更新も兼ねて、株数を増やしてたくさん栽培することができる。挿し木にする場合は根が出るまで乾燥に気を付けて。

※鮮やかな色合いと害虫対策を兼ねて、株元だけではなく定期的に葉水を行うといい。シャワーでザ~と水やりが出来れば理想。

バジルのよもやまエピソード

ペルシャ、エジプトでは墓地に植えられる草として使われ、古代ギリシャより珍重されていたようです。王室にふさわしい香りや王室の薬物として使われてきたことから、「王」という意味を持つ、basileusが語源になっている説があります。

イギリスへは16世紀、アメリカには17世紀に渡来し、西洋では比較的新しいと言えそう。日本には江戸時代に渡来しています。和名の「メボウキ」の語源は、バジルの種を水に含ませた溶液はゼリー状の状態を形成しそれが異物を絡めとる作用があるとのことで、目の洗浄に用いていた経緯からだそう。