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ミントの紹介と育て方。効能や使い方の参考も。

ミント

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ミントの概要

学名Mentha spp
科名シソ科ハッカ属
和名「薄荷」、「緑薄荷、オランダ薄荷(スペアミント)」、「西洋薄荷(ペパーミント」)
別名メンタ
花言葉「美徳」、「温かい心(スペアミント)」、「真心(ペパーミント)」、「逃避行(ペニーロイヤル)」
開花期7月~10月
使用部位
原産地地中海沿岸、アジア
草丈20cm~100cm
多年草

歴史の深いおなじみのハーブ。殺菌作用や食欲促進、眠気覚まし、薬など、ティーとしてはもちろん現代でも多く活用され、営みに根を下ろしたハーブと言えそう。

常緑性の低木で、四角い茎に十字に対生する葉が特徴的。円錐状の白や桃色の花を咲かせます。エッセンシャルオイルや香料などの原料に用いられ、清涼感のあるすっきりとした芳香が特徴的です。

少なく見積もって600種類、3000種以上の品種があるとも。栽培も容易で繁殖力と交配力に驚かされるハーブです。

ミントの種類

品種は実に豊富で代表的な品種は、スペアミント(緑薄荷、オランダハッカ)。ガーデンミントとも呼ばれ、庭に植える品種としては最もメジャーで料理にも使いやすい品種。花も食用にできます。

ウォーターミントも広く知られていますが、食用にはあまり向かない強い芳香があります。

ペパーミント(西洋薄荷)はスペアミントとウォーターミントの交配種ですが、最も薬効に富み、スペアミントのマイルドで甘い印象と、ウォーターミントのより刺激的で強い芳香など、お互いの特徴が程よく合わさった品種と言えます。 清涼感も強くエッセンシャルオイルや歯磨き粉、ガムやキャンディーなどの香料として最も多く活用されています。

その他にも、オーデコロンミント、アップルミント、パイナップルミントなどレモンや果物に似た芳香を放つものはポプリやサシェ、お菓子作りになどに好まれて用いられることが多いようです。 ペニーロイヤルというミントは有毒成分が含まれ、薬用や料理に使われることは現在ではほとんどありませんが、防虫効果に優れるため乾燥ミントをクローゼットや引き出しに入れて使う方法が用いられます。

ミントの主な薬効作用

殺菌、消化機能強化、賦活のち鎮静、リフレッシュ、駆風(腸内ガスの排出)、冷却、消炎

ミントの適用症状

食中毒、消化不良、花粉症(ペパーミント)、不眠、お腹の張り、集中力欠如、食欲不振、過敏性胃腸症候群、筋肉痛、眠気

※胆石を患っている場合は使用を避けるのが望ましい。

ミントの使い方の参考

料理に

肉・魚料理の臭み消しやデザート、ドリンクの香りづけに。モヒートは定番のカクテルですね。ミント入りの氷など使い方は様々。ミントアイスやミントゼリーなどはお馴染みです。料理にはマイルドなスペアミントが◎。

ティーとして

さわやかなミントティーは濃いめに入れるとリフレッシュに最適。集中したいときにも重宝します。薄めに入れるとリラックスや安眠に効果的。

スペアミントに含まれるミントポリフェノールは花粉症対策にも。芳香浴は鼻の通りをよくしてくれるなどアレルギー症状の緩和をサポートしてくれます。

防虫スプレーとして

防虫効果も期待できるので、スプレーや軟膏を作れば手軽な虫よけ対策に。精油を使うとなお作りやすいです。ポプリやサシェを作って洋服の収納と一緒に。

ルームフレッシュナーとして

部屋の匂い消しや殺菌、さわやかな香りが部屋の空気を爽快にしてくれます。

ハーブバスとして

特に夏はひんやりとしたメントール成分が火照った体を冷やしてくれます。鎮静・抗菌作用も期待できるので衛生対策としても相性ばっちりです。

歯磨き粉やマウスウォッシュとして

ミントソルトを作ってオリジナルの歯磨き粉に。殺菌効果で口内環境を衛生的に保ってくれます。さわやかな爽快感はもはや定番です。

※ドライにしても香りはほとんど落ちないので、たくさん収穫してドライハーブを作って置けば用途は広がります。

ミントの育て方と収穫

https://linobase.org/herbswitharoma_category/herbofupbringing

とにかく繁殖力が高く、 育てるのも簡単で手間がかからない。種からも簡単に育てられるが、苗からの方が早く収穫できるのでお勧め。増やす場合も種を蒔くよりも挿し木や株分けの方が効率がいい。

種蒔きは4月~6月、苗の定植時期は3月~6月頃。種から育苗する場合は、草丈10cm程になってから定植。 地植えの場合は30cm~40cmくらいの株間で植え付ける。

プランターの場合は、すぐに地下茎をのばし全体から芽を出すので、大きめの鉢の方がおススメ。小さい鉢の場合は 一株の方が無難。10号鉢の大きさなら2~3株が目安。

水はけがよく水持ちのいいバランスが最適。程よく肥えた湿り気がある土壌を好む。

肥料

香りを高く保つには 多くを与えすぎないのがいい。元肥を施し苗を植え付けたら成長を見ながら追肥を。特にプランターの場合は、葉が小さくなってきたのを感じてから追肥をするのを目安にするくらいでも。

日当たりと場所

日向から半日陰の風通しの良い場所が好ましい。 夏の西日は温度が上がりやすく乾燥しやすいので気を付ける。

水やり

土の表面が乾いたら水やりを、メリハリをつけることが大切。乾燥しすぎには注意。

病害虫

ハダニ、イモムシなどに注意。風通しを良くし、日頃からニームオイルなどで対策を。見つけたら捕殺。意外にもイモムシは見つかることが多い。

夏に意識したいポイント

直射日光は葉やけを起こすので適度に遮光を。夏前の梅雨時期に大胆に収穫も兼ねて切り戻して蒸れを防ぎ、夏にむけて健全な成長を促すようにしたい。

冬に意識したいポイント

耐寒性はあるが、地上部はほとんど枯れる場合が多い。枯れたところは刈り込んで株姿を整えておけば、また、春先に一気に芽が吹き出し綺麗に生育してくれる。

収穫

春から秋が収穫時期。 管理によって差はあるが、冬は室内で育てれば 一年中収穫は可能。上の方の若い葉から収穫していき、どんどん茂るので切り戻しを兼ねて大胆に収穫するのがいい。

花が咲く直前のタイミングは一番香りが高い。花が咲く前に花穂を摘むと、葉が硬くならずに収穫できる。

※簡単に交配するので、交配させたくない場合は一種類を一つの鉢に。 逆に割り切っていろいろな種類を寄せ植えにして楽しむのも面白い。 交配した種は香りが落ちるので増やしたいときは挿し木や株分けで増やすのがいい。水差しでも簡単に根がでる。

※とにかく繁殖力がすごい。小さな鉢で小さく育てたい場合はすぐに根詰まりを起こすので、株分けをしながら植え替える。

※地植えにする時は、土の中に枕木やレンガなどを埋めて区切るのがいい。地下茎を土の中で伸ばし広範囲に広がって、他の植物を駆逐してしまうので気を付ける。2~3年に一度は植え替えると葉の質が向上する。

※株姿を美しく保つなら適度に切り戻しを。冬前に一気に刈り込んで春を待つのがいい。ミントは株が古くなってくると木化するので、株の更新にもなって、新芽が出やすくなる。

ミントのよもやまエピソード

ギリシャ神話の中に「メンタ」という名の妖精が語られていますが、ミントの語源はそこからきていると言われています。プルート神の妻ペルセポネによって姿を香草に変えられたという逸話が残されています。