育てている株からもうちょっと増やしたいなと思ったときはどんどん増やして育てましょう。キッチンの窓辺で育ててつまみ食い使いをしたり、いくつかのハーブをディスプレイして飾るのも楽しいです。適切な時期は春や秋。
株分け
生育が旺盛なハーブはすぐに根詰まりを起こしてしまいます。花も終わり、植え替えを考える時期には株分けも検討します。基本的には植え替え時期などに行います、友達にプレゼントしたり、お庭に移植したり、一つの株から増えていく喜びもまた楽しいものです。チャイブやオレガノ、レモンバーム、マジョラムなどは特に生育旺盛なので容易です。
株や根を傷めないように丁寧に鉢から抜きとります。
根を3/2くらいの長さほどカットして、縦にほぐしながら裂くように優しく分けます。絡んでしまってい場合はハサミでカットしながら分けます。特に傷んでしまっているような根はカットします。根を多く残さないほうが生長の勢いが出ます。
地上部の葉や茎も2/3くらいまで切り戻します。葉を多く残すと根付くまでに負担がかかってしまので葉の数を多く残す必要はありません。
用意した容器に土を入れて植え付けます。根が見えないように土をきちんとかぶせます。
たっぷりと水を与えて、新芽が出るまで日陰で数日管理ます。
しばらくして、新芽がどんどん吹き出してきたら成功です。後は、同じように新しい株として栽培を楽しめます。
簡単な増やし方
手軽に、そして株も傷めずに増やすならこの方法がベスト。同じ性質の遺伝情報を引き継ぐので香りが落ちることもありません。
挿し木&さし芽
多湿を嫌う木本類(もくほんるい)に適しています。ラベンダー、タイム、ローズマリーなど。 草本類(そうほんるい)でも対応できますが、水切れしないように特に注意する必要があります。
葉が生き生きとした若い枝の節のすぐ下をカットします。(茎の長さは5cm~10cmが目安)茎は斜めにカットして水分を吸いやすいようにしてあげます。水分を吸い上げる力が弱まるので、蒸散によって水分が奪われていくのを防ぐために、茎の下の葉をある程度とり除いておきます。
水に30分ほど浸けてしっかりと水揚げをします。根がないので、しっかり水揚げをしておかないと初根するまでの挿し穂に負担がかかってしまいます。
土を容器に入れ、割り箸などで穴を掘り、そのまま挿してたっぷりの水を与えます。無菌の挿し木&さし芽用の肥料分のない土を使います。オリジナルで用意する場合は「赤玉土小粒」や「バーキミュライト」などを混ぜた無機質の用土を使います。
直後は水を吸い上げる力もないので、直射日光の当たるところは避けて日陰で管理します。土が乾かないように適度に水を与え続け(特に草本類)、2~4週間経つ頃には初根し根づき始めます。品種によって根づきに差があります。
■木本類(もくほんるい)は発根が遅い傾向にありますが、気長に待ちましょう。
水差し
主に草本類(そうほんるい)に 適してます。 水を注いだガラス瓶などにいれて根が出てきたら、土に定植します。
土に定植せずに、そのままハイドロカルチャー(水耕栽培)として栽培を楽しんでも素敵です。
葉がイキイキとした上部の方の部分の茎をカットします。(茎の長さは5cm~10cmが目安)カットする時には節が含まれるようにして斜めにカットし、水を吸い上げやすくしてあげます。
茎の下葉を取り除き、水を入れた容器に差します。
直射日光の当たらない日陰に起き、できる限り毎日水を取り替えて管理します。二週間くらいで初根します。成長期で早いものなら一週間で初根するものも。初根したら窓辺などに移して光合成をしやすいようにしてあげます。
そのままハイドロカルチャー(水耕栽培)として管理するか、土に定植すれば新しい株として大きく成長させることもできます。
※ハイドロカルチャーは長く栽培するには向きません。
※木本類は多湿の環境だと発根する前に腐りやすいので挿し木を推奨します。
知っておきたいポイント
キッチンの窓辺などで栽培するのならばバーミキュライトなどの無機質な用土をベースにした培養土に植え替えた方が衛生的です。無機質の用土は長い栽培には向きませんが、一定の期間栽培を楽しむには大丈夫です。キッチンの環境によりますが参考までに。
※日当たりが確保できない場合は、キッチンでのハーブ栽培は諦めるか、LEDライトを用意しましょう。
種播きで増やす
一年草などは特に発芽率も高く生育が旺盛な品種が多いので、種播きで増やすのが簡単です。あらかじめお気に入りのハーブがあるなら種を入手して種からたくさん育てるのが楽しい。特にセリ科のハーブは直根性のものが多いので種播きで増やすほうが容易です。