ハーブ栽培の鉢の置き場所の基本は、適度に日当たりがよく、空気がこもらない風通しの良いところです。この原則を基本にしていればほとんどのハーブに快適な環境を提供することができます。一日の半分は日がよく当たる場所が理想的です。
もちろん日の当たらない場所では光合成ができず、ハーブに限らず植物は育たたないので、キッチンや屋内でハーブを育てたい場合も光が届く環境づくりが大切です。出窓で育てたり場合によってはLEDライトを準備する必要もあるでしょう。
ハーブの原産地を参考にする
育ててみようと選んだハーブの原産地を確認することでさらに、管理のコツが掴めたります。熱帯地方原産のハーブなら直射日光も平気だったりすることもあります。
ヒントは原産地にあり、高温多湿に原生する品種は日本の夏にも適応しやすく、水やりのヒントにもつながります。
日陰のほうがよく育つ品種も
日光が好きと言っても、半日陰くらいがちょうどよい品種もあります。例えば、クレソンが日陰でよく育つ代表的なハーブと言えます。他にもルッコラやゼラニウムも日陰のほうが育ちやすいです。
もちろん全く日が当たらない場所では無理ですが、半日陰の方がよく育つものも多くあります。ミントや、チャービル、チャイブ、シソ、パセリ、セロリなども半日陰の方が生育が良くなります。
※例えば、広いスペースで育てることができる環境であれば、日向、半日陰、日陰など数種類の場所で育ててみて、どの場所が一番よく育つかをどんどん発見していくことで、経験によってそのハーブの好む環境がだんだんわかるようになっていきます。
夏に気をつけたい置き場所
特に地中海原産のハーブたちは、日本の夏の強い日差しが苦手です。日向で管理すると言っても、夏の直射日光では葉焼けや最悪の場合枯れてしまうこともあります。適度に遮光し、半日陰などに移動できるものは移動するように心がけます。日本の夏ではとにかく多湿がハーブにダメージを与えるので、少々の葉焼けよりも風通しを優先したほうが健全に育ちます。特に木本類は葉焼けよりも風通しを優先しましょう。
逆に草本類は直射日光で葉焼けを起こしやすいので夏場は要注意です。例えば、レモンバームは春や秋の直射日光も柔らかく生長に貢献してくれますが、夏の直射日光では葉があっと言う間に焼けて、香りも甘いというよりスパイシーな香りになってしまいます。
また、熱帯地方原産のハーブ(レモングラス、バジル、ステビアなど)は、夏の陽射しにも耐えるものが多いです。スペースが狭い場所で栽培している場合は、鉢のディスプレイをどんなふうにするのか、半日陰の場所に優先したいハーブはどの品種なのかを考えて工夫することが大切です。
それぞれのハーブの原産地や適した置き場所を確認して対応するようにします。
冬に気をつけたい置き場所
冬は寒さから守ってあげるがポイントなので、いかに寒さに当てないかということを意識します。特に半耐寒性の品種は、いくら耐寒性があるとはいっても、冷たい風がヒューヒューと吹きつける場所では枯れてしまいます。軒先などに移動したり、耐寒性のないものは鉢上げして屋内で管理することも選択肢にいれておく必要があります。
屋内の日の当たる暖かい場所で冬越をさせてあげます。