自然とつながる

プロローグ 始まりの庭

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子供のころは、花を育てる機会があった。それは素敵な時間で貴重で愛おしい時間だったと思える。

自ら望まなくても与えらえた出会いだったから・・・。

それは必然で意味深いものだったんだと感じる。

家では母親と花壇に花を植えたし、

学校には一人一人のプランターがあったりもした。

夏休みには朝顔を育てて、観察日記をつけたりもした。

ヘチマなんかも育てた。

「緑のカーテン」なんて素敵な言葉をゆらしなびかせ、蔦を伸ばしたりもした。

休み時間には花壇に水をやって、じっと花を眺める時間もあった。

おばあちゃんちには手作りの畑があって、畑仕事を手伝ったりもした。麦わら帽子が畑に浮かんで、畑に青い空が浮かんでいた。

いろんな野菜が実って、面白い形をしたものもあって、おいしかった。

買えない野菜。

ここにしかない野菜だった。

そんな記憶がよみがえってくるものの、大人になったら土に触れることがなくなった。買った野菜じゃなくて自分で作った野菜を食べることもなくなった。

なんだか悲しくて、切なかった。

また土に触れたい。そして、自分の庭を持ちたいと思うようになった。

大きな庭を自分の手でつくり、たくさんの植物を実らせて、そしてみんなで楽しみたいと思った。

でも、そんなすぐには無理で、でも何か始めたくて。

まずはベランダで何かをつくってみようと思った。

そしてそれがいつの日か素敵な庭につながる序章としてここから始めることにした。

そして、パーソナルな土いじりを通して、自然を見つめなおし、そして食べるものを自分たちで作る大切さを見つめられるように、

大きな庭に育てていきたい。

そんな気持ちで始まる記録。現実的にはすぐに大きな庭は持てないので、まずは小さく初めて、いろんなことを考えながら、ベランダで始める。

いつの日か、土地を買って、もっと本格的な庭づくりを目標にして、庭づくりを通していろんなことをシェアしていけたらいいなと思っていたりする。